四谷の男
そう、あれはさむいさむい午前3時だった。
わたしは新宿にいた。ゲイアイドルを観に。
けれど、じぶんのなかの細胞すべてが、もう帰ろうとわめいていた。
「帰るか・・・。」
帰れるわけがない。
電車もねえ、車もねえ、タクシに乗るよなお金もねえ、
つうわけで、LINEを方々に飛ばしたんだけど、うまくかみあわず、
もうこうなりゃ、ゆきずるか、とおもむろにアプリを起動したのだった。
やりました。
近くにいいおとこがいるではないか。
さっそく、メッセージを送って泊めて欲しい旨を伝え、承諾。
意気揚々と歩いて部屋へ向かったのだった。
つくとそこにいたのは齢30の好青年だった。
一方的に話すでもなく、質問がメインであたしの答えにうまくつっこむ。
それに対して反論すると、笑ってまたつっこむという次第。
んまあ、楽しい夜を過ごした。
せまい部屋や寝床の中でいろいろと願望を叶えあったりして。
(おれ、願望がピュアみたい。)
次の日、お世話になったこと、また会いたい旨を送ったが、
・・・まだ返事は来ず。
これぞ、ワンナイト。
新年早々、風流ですね。わんふぉー。
今年の抱負は「だからすごくカルイ、心配しないでね。」です。